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なぜ人生は20代で決まるのか

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社会人になってすぐのこと。慣れない8時間労働に疲労していた私は帰り道でとある本屋さんのディスプレイに目を奪われました。

 

そこは店外からおすすめの本を眺められるようになっていたのですが、その中で一際目立っていたのは白い表紙に赤い文字で書かれた「人生は20代で決まる」というタイトルでした。

 

私は思わず立ち止まり、入店すると同時にその本を手に取りました。その頃はまだあまり本を読むという習慣がない時期で「読みたい」と思えるような本があっても「本当に読み切れるのかな」という不安で買わないことが多かったです。

 

本だって決して安いものではありません。読みきれないならば買わないほうがいいと「人生は20代で決まる」というその本を一度は元に戻しました。けれど結局忘れることができず数日後改めて購入しました。

 

「人生は20代で決まる」。人生はまだまだ長いと思っていた20代の私には衝撃的な内容でした。

 

【目次】

 

なぜ20代が大事なのか

私が手にとった本がたまたま「人生は20代で決まる」でしたが20代に焦点をあてて書かれた本は最近ではよく見かけます。なぜ20代がそれほどまでに重要なのか。

 

20代はまだまだ半分子供の時期で、大学生活の延長線上。収入も増えるしたくさん遊んで過ごしたい。そんな気楽なことを考えていた私を「人生は20代で決まる」は説教に近い感じで諭してきました。

 

あなたの二〇代の日々は、重要な意味を持っています。人生をもっとも決定する出来事の八〇パーセントは、三五歳までに起こります。生涯賃金の伸びの三分の二がキャリアの最初の一〇年間に起こります。わたしたちの半数以上が、三〇歳までに結婚しているか、だれかと付き合っているか、将来の伴侶と同棲しています。自分を変えたいなら、パーソナリティーは人生のどの時期よりも二〇代でいちばん変化します。脳は二〇代で人生最後の成長を遂げます。女性の妊娠率は二八歳がピークです。

 

引用:人生は20代で決まる

 

私はそのころ大学を卒業したばかりの新卒でしたが10代を卒業して2年は経過していました。コミュニケーション能力が低く人間関係を構築するのが苦手で、滑り込むように内定をゲットした仕事も楽しいとは思えませんでした。

 

でも心のどこかで「なんとかなる」という気持ちがありました。経路はともかくそれなりに稼げるようになってそれなりの年齢になったら結婚するんだと、人生は勝手にいい方に進むんだと思っていました。自分の人生なのにとても受け身でした。

 

だから冒頭のこの文章だけでだいぶびっくりしましたし焦りを感じました。「私の人生このままいったら10代と同じようにぱっとしない人生になる」と思いました。

 

私の10代は不幸ではありませんでした。高校にも大学にも行かせてもらったし、お金に困ったこともありません。少ないけど友だちだっていました。でも私は私の人生が好きじゃありませんでした。

 

だから「人生は20代で決まる」を読んでこのままじゃいけないと思いました。今「どんな人生を送りたいか」を明確にして行動しないと、私はずっと自分の人生を好きになれないまま過ごすことになる。「人生は20代で決まる」は焦りと同時に原動力をくれました。

 

実際に20代後半になってみて

はやめのうちに「人生は20代で決まる」を読んだ私は運がいい方だったのかもしれません。20代がいかに大事かを心に刻んだ私は20代のうちに様々な経験をしておこうと行動しました。

 

自立して環境を変えようと一人暮らしをはじめましたし、コミュ症を治そうと積極的に人付き合いを重ねました。会社員として生活していくうえでなんとなく自分が会社という組織を好きになれないことも知り、フリーランスとしてもやっていける技術職に転職して、ブログや投資などの副業もはじめました。

 

私は自分の人生が好きになれるような選択をし続けて行動しました。

 

まだ会社員から卒業することはできていませんし、結婚だってしていません。でも確実に土台はできていて、これが30代・40代と続くようならば自分の人生が好きになれそうです。

 

じつは三〇代になると、人生の重要な出来事が起こるペースは落ち始めるのです。そのころ人は学業を終えているか、ほぼ終えかけています。そしてキャリアを築くことに時間と労力を注いでいるか、逆にそうはしない別の選択をしているかでしょう。パートナーがいる人、家庭を持った人もいるし、家を買い、ほかの責任も背負い、もう方向転換がむずかしくなっている場合も少なくありません。人生で重要な出来事の八〇パーセントは三五歳までに起こるといいます。二〇代でなした行為は三〇代以降も続くか、少し軌道修正をするかという程度に過ぎません。

 

引用:人生は20代で決まる

 

きっと「人生は20代で決まる」を読んでなければ一人暮らしをすることもなく、新しい人脈を築こうともせず、副業をはじめることなく思い通りにならない人生を他人のせいにして、自分で納得できる人生を送っている人を羨んでいたことでしょう。そして20代後半になって急に焦りはじめて、「こんなはずじゃなかったのに!」と絶望していたことと思います。

 

実際に20代後半になるとたとえ同じ大学を卒業していようが、同じオタクだろうが、人生にけっこうな違いがでてきます。「変わっていない人」と「変わった人」の差がほんとうに大きいです。

 

変わってない人はずっと実家にいて同じ友だちとだけつるんで学生時代と同じ話をしているのですが、変わった人は転職・出世・結婚・出産など話すジャンルが幅広いです。それがいいことか悪いことかは一概には言えません。変わっていない人の方が穏やかな日々を過ごしているのかも知れない。でも変わることを選んだ人の方が希望に溢れているように思います。

 

人生が20代で決まるというのはきっと大げさで、30代・40代でもその人次第で人生は変わります。けど若い頃に変わる努力をした方が結果がはやくでやすくなる。自分や変わった側の人達を見ているとそう思います。