客先常駐という働き方をしています。客先常駐は他社に派遣されて働くスタイルです。普通の派遣さんと何が違うのかといえば正規雇用で月給制でボーナスとか支給されるということぐらいです。
また派遣さんだと現場から契約終了を言い渡されると一時的に無職になると思いますが客先常駐だと現場から契約終了を言い渡されても無職にはなりません。自分を正社員として雇っている会社で研修を受けたりして次の現場を探します。その期間もちゃんと給料がもらえます。エンジニアなどの技術職にこういう働きをしている人が多いです。
職を転々としていた時期があったのと客先常駐という働き方にしてから今までたくさんの会社を見てきました。倒産寸前の会社、ブラック企業、悪い方向に傾いている会社には独特の雰囲気があります。
今回はこれから転職する人や就職する人に向けてそういったキケンな会社の特徴をお伝えしようと思います。
【目次】
- ブラック企業は毎月2、3人の社員が消える
- ブラック企業はオフィスの雰囲気が暗い
- ブラック企業は会社が汚い
- ブラック企業は設備や仕事道具にお金をかけない
- ブラック企業は業務内容が幅広すぎる
- 会社ガチャは難しい
ブラック企業は毎月2、3人の社員が消える
よく聞く話だと思いますが倒産寸前の会社やブラック企業は離職率が高いです。毎月2、3人の社員が退職します。多い月だと5人辞めた月もありました。まぁ毎月1人でも辞めてるところは何かしら問題ありです。
「お世話になりました」という挨拶メールが回ってくるのはまたマシです。音信不通になって急に来なくなったとか退職代行を使うケースも最近ではよくあります。
もし会社に仲の良い人がいて今後もプライベートで会うようならば前者がいいです。気まずくなります。でも辞めさせてくれない会社や上司って実際にいるので音信不通になるのも退職代行を使うのも悪いことではないと思います。
個人的に最終手段として音信不通になったり退職代行を使うのはありです。辞めるのってかなりのストレスがかかりますし時間や労力も必要になります。はっきり言って音信不通になる社員や退職代行を使わざるを得ない環境を作る会社に問題があるのでいざというときは使いましょう。ただ音信不通になるのは下手をすると会社から訴えられる可能性があるようなので退職代行の方が安全だと思います。
もし「あの嫌な上司の評価を下げたい」と思うのならば退職代行を使うと確実に上司の評価にヒビをつけることができます。
実際に2回連続で部下に退職代行を使われた上司を知っているのですが「部下の管理ができていない」「退職代行を使われるような態度で接していたのではないか」と噂されてました。そして多くの部下を抱える花形部署から小さな小さな部署に異動することになったのです。
わかりやすい例ですが離職率が高い会社には何かしら問題があります。
ブラック企業はオフィスの雰囲気が暗い
おそらく経営難だろうなって会社に勤務していたことがあります。意外かもしれませんが経営難の会社は客先常駐をけっこう雇います。正社員を雇う資金がないので比較的安い資金で経験者を雇える客先常駐に手を出すのです。
その経営難の会社はテレワークを実施していました。営業さんとかは出社していましたがデスクワークの人はほぼテレワークです。
そんな中用があって久しぶりに出社したらお通夜かな?と首をかしげるほどオフィスの雰囲気が暗かったです。
- オフィスで社員が堂々と会社や経営者、クライアントの愚痴を言う
- 明らかに余裕がない雰囲気の人が多い
- 穏やかだった人の人相が鬼のようになっている、顔色の悪い人もいる
- 全体的に悲観的でやる気がない
- 荒々しい独り言を言う人が出始める
- キーボードを叩く音に憎しみがこもってる
- 忙しすぎて雑談する余裕がないので変に静かだったりする
経営が好調な会社は活気があります。社員がいきいきとしていて、顔色が良く、「この前の休み何してた~?」とか雑談なんかも聞こえてきます。
経営難で傾き始めてる会社はめちゃめちゃ仕事があるのに資金がないので新たに正社員を雇うことができなくなり人手不足になります。苦し紛れに私のような客先常駐を雇うのですが私たちは契約で勤務できる時間が決まっています。だいたい月140~160時間です。これを越えると現場会社は追加料金を支払わなくてはいけません。
経営難の会社はこの追加料金を払うのを嫌がります。なので他社から派遣された者は毎日ノー残業デーなのに、直接雇用の人たちは毎日サービス残業して休日出勤もするという事態が起こったりします。因みにこういう会社の正社員さんの給料は残業代固定なのでどれだけ働いても報われません。
しわ寄せで長時間労働を強いられた社員たちが会社への怨念を膨らませながら働いているんです。それはもう雰囲気が悪くなるに決まっています。
ブラック企業は会社が汚い
大手企業や経営が好調な会社は社員の仕事量を減らすために清掃員を雇ったりしますが社員の給料をケチるぐらいのブラック企業が清掃員を雇うはすがありません。掃除が当番制になっていて、業務に組み込まれていることも多いです。
当たり前ですが社員たちには他にも仕事が山ほどあります。しかもブラック企業のほとんどが激務なので掃除をしてる暇なんてほとんどありません。つまり掃除はテキトーになります。
ゴミだけ捨てればいいやって人、そもそも忙しすぎて当番を忘れてる人などさまざまです。きちんとこなす人もいますがそれが評価に繋がることないのでテキトーな人の方が世渡り上手なのかもしれません。因みに私はきちんとやってたタイプです。掃除はちゃんとやってましたが本格的に会社が傾いた時に他の派遣さんと一緒にきっちり切られました。
オフィスがほこりっぽい、床が汚い、机や棚に物が散乱している、トイレが汚い、とりあえずなんか薄暗いし薄汚い。面接の時にも確認できる部分もありますので注意して見てください。
環境が悪い会社はだいたい衛生的にも悪いです。
ブラック企業は設備や仕事道具にお金をかけない
仕事道具ってとても大切です。エンジニアの場合はそれなりにスペックの高いパソコンでないと生産性ががくんと下がります。営業さんだって会社名しか書いてない適当な名刺を使っていたら怪しまれてしまいます。
けれどブラック企業はそういう設備や仕事道具をケチるのです。そして根性論でどうにかしようとします。
「パソコンが悪いんじゃない。お前の手際が悪いんだ」「名刺が悪いんじゃない。お前のトークが悪いだ」明らかに設備や仕事道具に不備があるのにそういうことを言う会社に未来はありません。
本当は設備や仕事道具にお金をかける余裕がないのを社員のせいにする会社は社員を悩ませ病ませます。特にブラック企業には社会人なりたての人が多かったりします。経験が浅いからこそ洗脳されてしまったり上司の言葉を真に受けてしまうのです。つまり本当は設備や仕事道具が悪いのに自分は無能なのだと信じてしまうのです。結果病みます。
だいたいのブラック企業は経営難で経営者は多額の借金を背負うかもしれないという不安とストレスで荒々しい性格をしています。だから心ない事を平気でいってきます。経営者でなくてもそれなりに会社の状況を知ってる上の人も同じです。職がなくなる不安とストレスで部下にあったりします。
部下や新人はサンドバッグじゃありません。理不尽なことを言われて心が病んでしまう前に逃げましょう。会社や仕事よりも大事なものはたくさんあります。
ブラック企業は業務内容が幅広すぎる
ブラック企業は常に人手不足です。そのため一人の社員が幅広く業務をこなします。
私が過去に見た例では入社して半年の営業さんが営業とディレクター業とコーディング業と採用業務をしてました。教育もなく突然上から任されたようで彼の顔は日に日に険しくなっていきました。
求人広告でも「幅広く業務に関われてはやく成長できます」的な文言のものがありますがそういう会社は業務をきちんと分担できないほど管理がずさんか、もしくは部署分けできるほどの人数を定着させる環境ではないんです。
ブラック企業はとにかく無駄が多い。「その工程いる?」「その仕事本当に必要?」ってことが普通に存在してて、誰も改善しようとしません。正確には忙しすぎてそんなことを考える余裕がない。だからどんどん仕事が増えて、人手不足になるのです。
私が出会った例だとクライアントの訪問時に無駄に大人数で押しかけたことです。営業2名、ディレクター2名、技術者2名という大所帯。普通は2名か3名で十分です。クライアント側も大所帯すぎてびっくりしてました。企業によっては会議室の椅子が足りないこともありました。
「大人数の方が熱意が伝わる!」との上の意見ですがコロナの時期にそれをしていたので普通に非常識だと思われてました。人数合わせだけで呼ばれた人たちは移動と打ち合わせに時間を圧迫され、その日はもちろん残業です。ホント無駄です。だがしかしそんな私たちの声が上に伝わることはありませんでした。
会社ガチャは難しい
世の中には社員をとても大事にしてくれている会社も存在します。社員のために経営者が自らの給料を減額した話とかも聞いたことがあります。
でもそんな会社はなかなか見つけることはできず、離職率も低いので求人も出てきません。理想の働き方ができる会社を見つける旅は長く険しく途方もないものです。
たくさんの会社を転々としてきた私から言えば会社から独立した方がよっぽど理想の働き方に近づけると思いました。
ただ日本ではまだまだ会社員という働き方が一般的で、会社員をしていれば親は安心するし、ひそれなりに世間からも信頼を得られます。福利厚生とか有給とかボーナスとか最低限のそういった要素も魅力的です。
でも私のように「会社員は向かない」「どうしても会社というものが好きになれない」というのであればフリーランスや個人事業主という働き方を選択してもいい時代です。
いきなり独立するのが怖いのであれば仕事終わりの時間や休日を使って、会社に勤める以外の方法でお金を稼ぐ経験を身につけるといいでしょう。投資とか副業とか。やり方はたくさんあります。
私は投資とブログをしています。私の学生時代の友だちは絵を書くという趣味からキャラデザなどの仕事を副業として引き受けたりしています。金曜日と土曜日の夜だけキャバ嬢になる人もいますし、オンライン講師をやってる人もいます。
まずは何ならできそうかを知ることが大事です。あまり体力とか使わずストレスにならないものを選ぶと本業に支障が出にくいです。
自分がどういう風に行きたいか、ちょっと考えてみてはどうでしょうか。