多くの人はどこかしらのコミュニティに所属していることが多いです。家族というコミュニティ、学校もしくは会社というコミュニティ、趣味で知り合った友人のコミュニティ、恋人というコミュニティ。私ももちろんいくつかのコミュニティに所属しています。
所属しているコミュニティの数は人それぞれ。必要最低限の人もいれば、浅く広く付き合って多くのコミュニティに所属している人もいます。
所属しているコミュニティの数が多い方がいいとか少ない方がいいとか一概に言えるものではありませんが私個人は所属しているコミュニティが多い方が精神的に安定すると考えています。
【目次】
所属するコミュニティが少ないとひとつに執着してしまう
私は20代前半まで所属するコミュニティが少ない方でした。社交的な性格でなく人との付き合い方も深く狭くだったので家族、職場、学生時代の友人、恋人と最低限のコミュニティにしか所属していませんでした。
所属しているコミュニティが少ない時によく感じていたのが「執着心」でした。所属しているコミュニティが少ないとどうしても1つ1つの繋がりが強く濃くなり、「絶対に失いたくない」と思うようになります。たった1つでも失ってしまうと心にぽっかりと大きな穴ができてしまうからです。それがとても怖かったのです。
それ故に私は独占欲が強くなり、相手を縛り付けるようになりました。友人が私の知らない人と遊んでいると苛立ち、恋人が私の予定に合わせてくれないとフラれたかのようにショックを受けていました。
常に誰かの反応に大きく一喜一憂し、精神的に不安定でした。そのためかびっくりするぐらい対人トラブルが多発し、20代半ばでけっこうな数の友人と疎遠になりました。
所属するコミュニティを増やして精神的に安定した話
「このままじゃだめだ」と私はたくさんの集まりに参加するようになりました。ゲームという趣味を通してネットで知り合った友人たち、オフ会のような集まりに参加して知り合った友人たち。友人という枠組みの中に私はたくさんのコミュニティを作りました。
コミュニティを増やすことはそんな短期間でできることではありません。ただただ増やすことはできても、自分に合う居心地のいいコミュニティを見つけるためにはそれなりの場数を踏まないといけません。タイミングや運も影響します。
しかし何度も集まりに参加することは決して無駄なことではありません。知り合いが全くいない場に挑む度胸や、初対面の人とも臆せず話せるようになる社交性が培われます。
私はいろんな集まりに参加し、度胸と社交性を得ながら、居心地のいいコミュニティを増やしていきました。所属するコミュニティが増えると自然と一人の人と関わる時間は減ります。でもちょっと減ったぐらいが仲の良さを保つための適度な距離だったんです。
またたくさんの人と関わりを持つからこそ、人の多様性を受け入れられるようになり、人の欠点にも寛容的になれました。「自分だけを見てほしい」「彼女もしくは彼の中の一番になりたい」という気持ちもなくなり、「みんな違ってみんないい」という考えができるようにもなりました。
所属するコミュニティが少ないときよりも確実に精神は安定しました。
よく「分散は大事」という言葉を聞きます。これはよくお金について語られる時に言われます。収入源は複数あったほうがいいとか投資は分散投資がいいとか。これは「1つだめになった時の予防線になるから」とすすめられます。
副業があったら会社が倒産しても一文無しになることはない。分散投資していたら一つの株が暴落しても生きていけるといったようにです。
私はこの話はいろんなことにも言えると思っています。友人も多くいた方がいいし、恋人候補だってたくさんいた方がいい。私の周りの幸せそうな人のほとんどは所属するコミュニティが多いです。
逆に所属するコミュニティが少ない人の方が辛いことがあった時にうまく逃げることができずにうつ病などになってしまうことが多いです。よく育児に専念している人がうつ病になってしまうのも同じ理由です。もちろんそうならなくてはいけない場合もあります。赤ちゃんは親がいないと生きていけないですからね。
もしまだ時間を自由に使える時期にいるのであれば、所属するコミュニティを増やすことをおすすめします。社交性だって得られるし、なにより仲の良い人が増えます。それは精神的安定に大きく影響します。
穏やかな日々を過ごしたいならば所属するコミュニティを増やしましょう。
